9月入学になると早生まれはどうなる?いつからいつまで?学年はどうなる?

新型コロナウィルスの感染拡大により、一斉休校が要請されて以来、学校生活はストップ。徐々に再開されていますが、新学期からの遅れは否めません。

これを解決するために浮上してきたのが「9月入学」案ですが、賛否が大きく分かれていますね。今まで何度も議論されていましたが、多くの問題点があり実現には至らなかった経緯があります。

多くの問題点の一つとして、早生まれがどうなるかも気になるところです。

そこで今回は、9月入学になると早生まれはどうなるのか、今出ている案や海外の状況も調べてみましたのでご紹介したいと思います。

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9月入学で早生まれはどうなる?

早生まれは1~3月生まれと4月1日生まれの子どもたちですよね。これは学校教育法に基づいたもので、4月入学を実施するため4月1日から3月31日を学年の始めと終わりとしています。

では、9月入学になるとどうなるのでしょうか。

9月入学で考えられる早生まれ対象
A)年明け~前日が誕生日:1月1日~9月1日
B)入学の3か月前~前日が誕生日:6月1日~9月1日

仮に今年の9月に新1年生になる子を想定してみましょう。

対象の誕生日は、2013年4月2日~2014年4月1日に加えて2014年4月2日~9月1日生まれとなります。早生まれはAなら2014年1月1日~9月1日、Bなら2014年6月1日~9月1日にあたります。

年明け以降を早生まれとするなら月齢差は更に開き、約半数が早生まれという状態になり、今はまだ明確に定義されていない段階とはいえ、賛否が大きく分かれるのも頷けます。

そもそも早生まれとはなんなのか?

今の日本は4月入学で、4月2日~翌年4月1日生まれが1学年。明治時代に4月入学が始まって以降、ずっと続いてきました。これは、学校教育法施行規則によるものです。

今の早生まれは、明治時代に制定された「年齢計算ニ関スル法律」と「学校教育法」が元になっています。

「年齢計算ニ関スル法律」によると
人間は誕生日の前日午後12時を満了すると、つまり24時0分0秒を迎えると年を取る。
(例)4月1日誕生日・・・前日3月31日の深夜24時に年を取る。

学校教育法によると
子女は満6歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから小学校に入学するものとする。
(例)4月1日誕生日・・・前日3月31日に満6歳に達しているため、その年に小学校入学となる。

この2つの法律により、年明け1月1日~4月1日生まれの子が4月2日以降に生まれた子達より一足早く入学することになり、これが早生まれに当たります。

日本では新年を迎えると年を取る「数え年」という風習もありますよね。これも早生まれの考え方に影響しています。ちなみに、海外にはそもそも早生まれという考え方はないようです。

アメリカ:州によって1~8月で区切りが異なる。
成長の度合いを見て両親が入学年度を選ぶ。
イギリス:9/1~8/31が1学年、年度区切りは9~7月
フランス:9/1~8/31が1学年、年度区切りは1月

その他の国でも9月入学を導入していますが、年度区切りは異なります。ですので、日本で導入する場合も年度の区切りは今まで通り4月、入学・始業の時期だけを9月にずらす案もあります。

海外では成長に合わせて、両親が入学する学年を選べる国もありますし、日本でも選べるようにしたり、状況に応じて飛び級、留年制度の導入なども意見として出ています。

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9月入学は本当にメリットがあるのか?

コロナで急に議論が高まっている9月入学ですが、賛成意見の方からは「メリットが多い」と非常に好意的な声が聞かれますよね。

9月入学のメリット

  • 9月入学が多い世界基準に揃えられる。
  • 留学の行き来、受け入れがスムーズになる。
  • 入試が夏季だとインフルエンザなど感染症・積雪などの不安が軽減される

そして、コロナでできた教育の空白期間を取り戻そうという期待もあります。しかし、これまでずっと実現しなかった案ですから、課題やデメリットもあります。

9月入学のデメリット
いつから始めるとしても移行年度には大きな負担がかかる

  • 学年の月齢差(最大17か月、早生まれ1月1日~翌年9月1日まで)
  • 当該年度の学年人数が増加し、教室・教員・費用が大幅に必要

そして、先々入試時期に受験者数が増えて競争が厳しくなったり、企業の年度区切りの状況によっては就活にも影響が出ます。また、移行前まで同級生だった子と学年が分かれるかもしれません。

その他、関連する法律は全て法改正、児童手当等の受給資格の順次見直しが必要になります。未就学児にとっては、保育園・幼稚園入園時期も心配です。

個人的には卒業・入学は桜というイメージが変わるのは寂しい気もしますが、本当に必要な改革なのか冷静さが問われているように感じます。親としてもしっかり見極めたいですね。

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